チリ政府は、チリポークのサポートを得て、豚肉産業をアフリカ豚熱から守るために積極的な取り組みを進めている

2023年6月29日

アフリカ豚熱(ASF)は、豚肉産業にとって世界的に大きな脅威となっている。この状況に対してチリ政府は、チリ産豚肉の主な輸出先市場である中国、日本、韓国の政府当局と戦略的会合を行いながら、ゾーニング・プロトコールを積極的に […]

アフリカ豚熱(ASF)は、豚肉産業にとって世界的に大きな脅威となっている。この状況に対してチリ政府は、チリ産豚肉の主な輸出先市場である中国、日本、韓国の政府当局と戦略的会合を行いながら、ゾーニング・プロトコールを積極的に推進している。そうした会合は、この疾病による影響を予防し、もし影響があった場合にはそれを緩和することを可能にするものであり、このようにして輸出の継続性を確保し、我が国の経済を守ろうとしている。

2018年に発生して以降、ASFは50か国以上に広がり、アジア、欧州、アフリカ、アメリカといった4大陸の豚肉産業に影響をあたえてきた。感染エリアに飼養されているのは世界の豚の78%にのぼり、チリの豚肉産業を守るためには先を見越した積極的な対策を取ることが必要不可欠となっている。

この前提の下、チリ政府は、世界の様々な国でチリ産豚肉の業界ブランドとして知られるチリポークを代表する協会チリカルネのサポートを得て、農業牧畜庁(SAG)を通じ、チリへのASF侵入に前もって備え、豚肉製品の主な輸出先市場とゾーニング合意を結ぼうとしている。世界動物保健機関(WOAH)により認定され、世界レベルで認められているこの取り組みは、疾病が発生した場合に商取引上の影響を最小限にくい止めるため、その疾病が存在していない地理的エリアの範囲を明確にするものである。

ASFがチリの養豚産業に及ぼし得る影響は、多大である。農場での高い致死率と疾病の制御と根絶に関わる費用に加え、3か月以上、市場から排除されるリスクがある。チリは豚肉の輸出に大きく依存しており、輸出量は、豚肉の年間生産量のおよそ70%にあたる。これらの市場を失うことは、雇用の喪失と上質な食肉の不足を招き、経済だけでなく社会的にも極めて大きなダメージを与えることになる。

ゾーニング・プロトコールを実施することのできた国々の例は、中国と合意を結んだフランス、韓国と合意に至った欧州連合(EU)、日本と合意を結んだハンガリーが挙げられる。こうした合意は、輸出の継続を確保し、国の経済を守るために基本的なことである。

ASFが発生した場合のゾーニングとしてSAGとチリの豚肉産業が提案したモデルは、“抑え込みゾーン”の設定である。最初は10平方キロの広さとし、その境界内で、疾病の隔離、抑え込み、根絶の衛生措置を講じるものである。これには、発生源の豚の殺処分、施設の洗浄と消毒、ウイルス侵入の可能性がある経路を特定するための疫学調査の実施が含まれる。

チリカルネと全国の豚肉産業の取り組みは、ASFを予防、緩和することだけにとどまらず、バイオセキュリティの一環として、生産効率を最大化し、農場で優れた実践を行い、さらに、新たな生産技術を利用することにも至っている。このことは、豚肉産業の内部的に、そして、消費者に対しても同産業の全面的なコミットメントを示すものである。

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